長崎にあるバスターミナルが舞台です。
しかも日程が、8月9日の「原爆投下」の日と重なるという…
県営バスターミナルで一体どのような人生が見られるのだろうか…
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【ドキュメント72時間】長崎 8月のバスターミナルで(原爆投下の日に県営バスターミナルで垣間見る人生)
こちらの県営バスターミナルは、上手に乗り継いで九州を回ることもできるというある意味で列車よりも便利な交通機関です。
(九州各所、ハウステンボス、国際空港、長崎空港などへ行く→正直列車よりも便利らしい)
お値段においても、例えば長崎から福岡まで2800円で新幹線の半額で向かえるという物価高のご時世に有難い運賃です。
印象に残ったバスターミナル利用者
バスターミナルの利用者の目的は多種多様です。
遠距離の恋人と会うため、帰省、捕鯨船から降りて4か月ぶりの帰宅、亡くなった奥様の慰霊を持参し長崎の旅をする男性、スリランカからやってきた介護施設で働く技能実習生、初めてのタイ旅行へ向かう女性(バスに間に合わなかったのです…でもギリギリ国際空港に到着するバスに乗ることができて本当に良かったです…)
後、五島列島でご飯と水だけ持参してサバイバルをする若者など中々個性あふれていました。
バスに乗れる利用者さんもいたら、バスに乗れない利用者もいるのが現実……
今日中に長崎から福岡まで帰宅しないといけない男性は運悪くターミナルが閉まってしまいバスに乗れない状況でした…
そこは諦めず長崎にいる知り合いに電話をかけまくった結果…誰もご対応できず
(だって長崎から福岡まで2時間です…)
よく考えたら、これだけ長崎に知り合いがいるのもすごい…そして無事に送ってくれる人が現れて良かった…二時間かけて福岡から迎えに来てくれるという…会社の同期有難いですね!
人に恵まれているって凄いです!
自立を頑張る発達障害を抱える女性2人組に泣いた…
非常に印象が残ったお二人がいます。
共に発達障害を抱えている20歳と19歳の女性は、バスに乗って二人の推しである「W.SAYAKA」さんの路上ライブへ見に行くのだそう
(大きなぬいぐるみが置いていたが、20歳の彼女が「障害者手帳」を取りに自宅へ戻った)
共に発達障害(学力は小3レベル)、自閉症スペクトラム、発達障害、学習障害を抱える二人は、友人同士支え合いながら「推しを楽しみ」「自立のために懸命になって生きている(本当にご家族見てほしい…家族と離れて保育の仕事をして自立のために頑張っている話を聞くと同じ親として泣いてしまった)」
途中、バスに乗り遅れてしまったので、窓口で慌てることなくゆっくりと冷静にチケットの買い戻しをしている姿が本当に安心できました。
昔の自分だったらチケットを窓口で買ったりすることもできなかったと言っていましたが、友達という力のおかげで無限の力を発揮することができているように感じました。
そして、ぬいぐるみを持つ彼女曰く、子供のころは「バスターミナルは県外の友人や親せきと別れる場所」が嫌だったけど、今は友達と推しに会いに行く「始まりの場所」というう表現がしっくりきました。
哀しい場所から楽しいことが始まる場所…大人になるにつれて「楽しい」を増やしていくことができるのは凄く良いことだと思います。
しっかりと自分の気持ちを伝えることができて、友人と支え合うことができる
NHKの人が優しく声をかけて、見守る取材姿勢が凄く良かったです。
8月9日原爆投下で考えること
80年前の8月9日
長崎に原爆が落とされました…しかも普通にみんな生活を送っているときに…いきなりです。
この日に気持ちを寄せる利用者もいました。
仲の良い双子の姉妹は、旅行中、大雨で予定は狂ったけど、平和公園の前を通る人を見て「平和」を考えていました…
80年前の今現在の数時間後に「原爆」が落とされたと思うと…戦争というものは日常を突然奪うものそのものです…もう二度と起こってほしくない。
東京から来た僧侶は平和行脚のために30年を唱える姿も見ました。(広島と長崎両方)
80年経過してもまだ御霊が彷徨っているかもしれないという気持ちを込めて行脚をすることで少しでも御霊が天へ行くように…
(わけわからないうちに原爆で亡くなったという人多いと思います…)
終盤で登場した一人の高齢者女性の祖父母は、原爆の落下中心地で亡くなったそうです…祖父母は饅頭屋さんを営んでいた…この日はきっと「普通」にお饅頭を夫婦で製造して、働いている最中に「原爆」が投下し…骨も何もなくなった…という無残な話だが、女性曰く「そうゆう人の犠牲があり…今のこの幸せなね…(中略)昔よりかはいいですわね」という言葉が何とも言えない…
その饅頭屋を知っているのはこの女性だけです…
わざわざこの日なの?という考えもあったが「この日に来させてもらった」…
その日に長崎に降り立ったことで、原爆について考える…
絶対に忘れてはいけないです。
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