ヒトコマコウサツ

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【平成狸合戦ぽんぽこ】宝船のシーンが凄く辛すぎる・・・死出の旅の意味は?変化ができない並みの狸達の行く末・・(宝船の死出の旅は集団自決かなと解釈してしまう・・・)

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平成狸合戦ぽんぽこ」というジブリの映画をご存じでしょうか?

1994年に公開された高畑勲監督の映画です。

私も子供のころに鑑賞した経験がありますが、当時は「狸の住処を奪う人間に対して、狸が化けて人間を驚かす楽しい話だぁ」という印象しかありませんでした。

 

しかし、大人になって再度数回「平成狸合戦ぽんぽこ」を鑑賞すると物凄く苦しくて切なくて・・・決して明るく笑って楽しむ映画ではないかなと感じました。

 

私が特につらいと感じたのがラスト付近の「宝船」のシーンです。

子供のころは、狸が楽しそうに宝船に乗船し多摩川から離れていくなぁという印象しかありませんでした。

でも大人になってから宝船のシーンを見ると非常に辛く耐え難いシーンだと確信しました。

 

多くの変化術ができない狸たちを乗せた宝船は「極楽」へ行くのだろうか・・・
それとも・・

 

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【平成狸合戦ぽんぽこ】宝船のシーンが凄く辛すぎる・・・死出の旅の意味は?(宝船の死出の旅は集団自決)

「平成狸合戦ぽんぽこ」の内容を簡単にまとめますと・・・

✓長く平和に暮らしていた狸の住処「多摩」が人間により多摩ニュータウンの大規模開発により住処を奪われる!!!

✓よって狸たちは一致団結し、「化け学」を習得し、5か年計画で人間を追い出す

✓化け学を習得した狸たちは人間を脅かすだけではなく、時に〇害し、計画を阻害しまくる

✓しかし、結果的に人間により狸たちは叩きのめされ、最後にはタヌキと人間が少しでも共存できるニュータウンにした(結果的には狸たちにとっては遅すぎた)

 

力が持っている人間が強いことが分かりましたが、化け学を得た狸たちが戦っている姿も凄く頼もしいです。

 

でも、狸全員が化けることができません。

(でも変化狸たちにエネルギーを送ることはできます!)

 

化けることができない狸の行き先は、どうなるのか・・それが先ほど述べた「宝船」の乗船につながるわけです。

 

宝船の意味を再度考えてみる

物語終盤で突如「宝船」が登場しました。

この「宝船」を作ったのが、四国の禿狸と大勢の並みのタヌキ達でした。

禿狸は南無阿弥陀仏と唱えながら、化けられない狸達と一緒に宝船を作りあげました。

 

宝船に乗船する狸たちはまるで遠足へ行く気分で楽しそうに乗船し、多摩を去ります・・・

 

この世は地獄、おさらばじゃ、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏

 

宝の船は 死出の旅 ソレ ドンジャンドンジャン 死出の旅 

並みのたぬきは死出の旅 行きてかえらぬ 死出のたび ソレ

ドンジャンドンジャン 死出のたび あわれたぬきは死出のたび 

ドンジャンドンジャン 死出の旅

 

改めて読んでみると本当に怖い・・・宝船は「死出の旅」をするわけです。

 

変身できない狸たちがこの世を見限って、自分たちで作った美しい宝船に乗船し、あの世へ行くという訳です。

しかも大量の狸たちが・・・あの世へ楽しそうに行くわけです・・・怖くないですか?

 

戦争時代にこの世を見限った侵略された人たちが、集団自決するようなものです。

本当に怖いし、正常な判断を失っている状態でハイになり、死出の旅へ出るって怖いですよ・・・

 

そのように考えると本当に悲しくて辛い、遠足気分で乗船するというよりもこの世にいても辛いことばかり、住む場所も食べ物もない、だったら最後は楽しい場所で食べ物(たこやき、たぬきそばの幟がありました)がある宝船に乗って楽しくあの世へ行こうじゃないかという禿狸の提案はある意味で恐ろしい・・・

 

責任者?である禿狸も当然宝船に乗船し、念仏を唱えています・・禿狸も並みのタヌキたちと共に死出の旅へ出ました・・・

 

同じく四国にいた金長たぬきが禿狸の変わり様を見て、東京は恐ろしい場所だと呟くほどです。

 

美しい宝船のシーンは「集団自〇」と表現するには恐ろしすぎるほどですが、私にはそのように見えました。

 

平成狸合戦ぽんぽこは決して狸たちが化けてぽんぽこぽーんぽんぽこぽーんと楽しく盛り上がる話ではないと確信しました。

 

化け学ができない並みの狸の行く末

ワンダーランドの一件で、化けられる狸と並みの狸の行く末を分けることになりました。

 

化けられる狸は人間社会へ・・・

並みのタヌキはどうする?・・・

 

そこで前述の禿狸が化けられない並みの狸達を集めて念仏を唱えていました・・・

この時から踊念仏の教祖となった禿狸と一緒に密かに宝船の計画を立てていたのかもしれません・・・

 

並みのタヌキの行く末は、野生種として生きるか、死ぬかどちらかしかないのでしょうか・・・

宝船に乗って死出の旅へ出る狸、生き残った並みのタヌキは自給自足で生き抜いていく・・まさに戦争や侵略によって生き方を分けられる人たちと同じ末路を見ているようでした・・・

 

持つものは生きていくことができる、持たざる者は滅びるしかない・・・

 

物語終盤近くで登場したキツネも、化けられるキツネは高級クラブで勤務し、化けられないキツネは滅びたと言っていました。

それを小耳にはさんだ禿狸は究極の選択を並みの狸達に提案したと思うと辛くなるというよりも、長老狸であればもう少し選択肢を増やしてあげてよと思いました。

 

エネルギーを送ることができる並みの狸だってできることは沢山あるはず!

 

化け狸の行く末に関する記事☟

hitokomakohsatsu.hatenadiary.com

 

 

化け学ができないポン吉は楽しく生きているよ!

ラストのシーンで安堵したのが、化けられない並みの狸であるポン吉が楽しそうに大勢の狸達と宴をしているところでした!!!

 

ポン吉はあの宝船に乗らず、化けられる狸たちと共に「昔の多摩の風景」を再現するため、エネルギーを送り込んだのです。

そして・・ポン吉は並みの狸として生きていき、夜のゴルフ場での宴の場で正吉と再会するわけです。

 

本当に良かった・・・並みのタヌキだって生きていけるんです!!!!

宝船に乗らずによかったです!!!

ポン吉だってもしかして辛いこともあるかもしれないけど、仲間たちとワイワイ楽しく生きている姿を見れただけですごく安心しました!!!!

 

これも戦争と同じです。(沖縄戦やサイパンでは集団自決がたくさんあった・・・)

集団自決を選ばなかった人たちは、死に物狂いでもがきながらでも生きていく・・・辛いこともあるけれども楽しいこともたくさんあると信じながら生きていくのです。

それをポン吉たち、宝船の乗船をしなかった並みの狸達が証明してくれたのかなと思いました。

 

化けられる正吉と化けられないポン吉との感動の再会

 

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